三島由紀夫とUFOの意外な出会い「円盤研究会にエッセーを寄稿」 #1

s-UFO14「サンデー毎日」1993年12月5日付けに掲載された内容です。

「えっ。三島と空飛ぶ円盤?それは初耳です。それにこんな資料や写真は見たことがない」三島の死の直後から追悼会「憂国忌」を毎年主催している「三島由紀夫研究会(本部・新宿)の三浦重周さんは、驚きの声を上げた。

三浦さんが見た写真と資料は日本空飛ぶ円盤研究会が保存していたもので、写真は1957年6月、東京・日比谷のビル屋上で円盤観察をする三島の姿をとらえている。資料は同協会の機関誌「宇宙機」13号(57年7月発行)に三島が寄稿「現代生活の詩」と題したエッセーだ。このエッセーの中身は後で述べるとして、三浦さんは、「三島先生がUFOに興味を持っていたとは知らなかった。先生は論理的、哲学的な方だとばかり思っていたが、円盤という荒唐無稽な物にも熱心だったんですね。ちょっと意外でしたね」と驚きを隠さない。

三島由紀夫研究会は、1971年から現在まで三島研究の連続講座を170回開き、現在も続けている。テーマは三島の思想、作品など多岐にわたっているが、「UFOに触れた講座は23年間、1回もなかった。今後、検討しなくてはいけませんね」と言う。

三島の事跡に詳しい同会事務局の正木和美さんは、「三島さんが円盤観測会に参加した記録はあったが、くわしいことはわからなかった。こんな写真があったんですね」と感心しきりだった。(つづく)

参考文献 UFOこそわがロマン 荒井欣一自分史

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