宇宙人への公開状(納得いたし兼ねます)#6

010701sonota384-trans私は先般、宇宙人に連れられて太陽系外宇宙へ行って来たという若い方に、研究会の人とお目にかかりました。ところが、まず申されたことは、「あなた方は宇宙船を信じていますか?」という一語でした。問題はここにもあります。UFOが何であるか、それが宇宙船であればすばらしい。それを実証する何かの手がかりをほしい、と私は長年思って来たやつで、頭っから信じていれば、その根拠もあるわけだし、研究会へはいるよりは、もっと実践面に工作を進めていたでしょう。

次に「私は天文学の方はよくわからないが」との前置きでのお話では、私など規準星座も見当がつかず、したがって太陽系外宇宙と申してもいささか広いんで、目を丸くするよりほかありません。その上、肉体を地球に置いたまま行ってきた」とあっては、私など机の前に肉体でデンとアグラをかいて、太陽系外宇宙をかけめぐるフィクションを書く時のファンタジーと同じようなもんじゃないでしょうか?

しかし金星人は人工遊星であるというお話は、ペリコフスキーの問題著「衝突する宇宙」にある「金星は木星から分裂した一塊が、地球の回転を狂わしたあげく、いまのところへ納まった」という説のように面白かったし「太陽は冷たい天体で、少数の住民がいる」というお話も「宇宙交信」のウイリアムスンが書いた本に、そんなことがあったのを読んでいたので、腰をぬかすような事はしませんでした。

しかし、せっかく太陽系外まで連れて行った宇宙人が、劇場で児童劇のようなものを見せただけで、UFO研究家はもちろん、地球大衆がなるほどとうなり、納得するような物的証拠や航行コースや、いろいろデータぐらいおみやげにくれなけりゃ「文化使節」の意義も、宇宙人さんは勘違いしています。つまり地球人を宇宙旅行に開眼させる方策についても無能みたいです。(つづく)

参考文献 日本空飛ぶ円盤研究会 UFO関係記事(マイクロ写真撮影資料の一部)スクラップ記事

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