司会 しかし、カプリコンIじゃないけれど、NASAが何かを隠してるという可能性は無視できませんね。
南山 それはあるでしょう。でも言っちゃ悪いけれどアダムスキーさんは一人でしょう。片一方はあれだけ金使って、ちょっと比重が違いすぎるじゃないですか。だから、そりゃNASAは何かを隠してるとは思いますよ。だけど、それはアダムスキーの言うことを肯定をするような、つまりこれまでのデータを根本的にくるがえすよなもんじゃない、と私は思うんですよ。
結局ですね、アダムスキーを支持される方の場合は、自分をいかに高めるかという動機があって、その意味でボクは一般のUFO研究とはレベルがちがうというか、世界がちがうんではないかと思いますね。
ボクが「UFOと宇宙」という雑誌にいささか批判的な点があるとすれば、そのところなんですね。まったくちがうものを一緒に扱うと混乱が生ずるのではないかという…。
韮澤 だけど今や、UFOを確認するかしないかという瀬戸際に来ているわけでしょう。日本はともかく、アメリカではサイエンスの側でも、どうも現実にUFO現象があるらしいというところまで来ているわけでしょう。
そうすれば、そこに乗っている人間はどんなのか、文明はどんな段階にあるのか、と考える人もあっていいし、それも当然、問題にされなきゃおかしいんですよ。
南山 ええ、それは実際に科学者もどんな文明が想定できるか、どうやったら更新ができるか、ということでいろいろ考えてますよね。でも、それは純理論的な問題で、現実に我々とそっくりの宇宙人が我々の間にもいるとか、精神的に進んだ文明が陰で我々を援助してるとかね、そういうこととは全く別問題ですね。(つづく)
参考文献 UFOと宇宙 ユニバース出版社 昭和54年1月1日発行通巻第42号