ゴースト写真とその分析法

s-UFO14ゴースト写真は、UFOの某権威者でも頭を悩ましたことがあり、現在でも某研究所所長が生殖円盤だとかいっているくらい、多種多様で魅力的な誤認写真の代表例である。しかし原理は簡単、ゴーストは、レンズもしくはフィルターの光の反射による虚像なのである。

ご存知だと思うが、レンズは凸レンズや凹レンズが何枚も組み合わされて構成されている。写真を撮るときは、このレンズの中を光が通り、フィルム面にまで達するのだが、まれに光が強すぎてフィルム面で反射してしまうことがある。この反射された光は、再びレンズ内に戻るのであるが、この光はほとんどの場合フィルターに反射して、またまたフィルムに感光してしまう。この2度目の感光によって生じる像が、一般にゴーストイメージと呼ばれるものである。

ゴーストは普通楕円型の薄い蛍光色の球や土星型に写るのだが、編集部で見た写真の中には、光源が逆さになって写っているものが多かった。ゴーストというと楕円型、土星型が、その典型として多くの参考書に紹介されているのだが、それはあくまで典型であって例外があることも忘れてはならない重要なポイントである。

冒頭に述べた某権威者を悩ませたゴーストには、光源がダイエーのネオンだったので「ダイエ」とあったわけで、権威者を名乗る人でもミスを犯すものもある。

では、どうすればゴースト写真であるか否か判定できるかについて説明しよう。

判定法は簡単、写真の対角線を結ぶ中心点を求める。次にその中心と光源(太陽、月、また水銀燈など、とにかく強い光を出しているものであれば何でもよい)に定規を当てる。もしゴースト写真であれば、この定規の上に像があるはずである。ただし、画面の外に光源があったり、トリミングされていることもあるので注意することが必要である。

ものの1分とかからない簡単な作業によって、1枚の写真の価値を判定するのは危険といえば危険だが、この方法こそ、レンズやカメラの構造を十分に考慮したもっとも単純かつ確実な方法なのだ。

参考文献 UFOと宇宙 ユニバース出版社 昭和58年5月1日発行通巻第94号 66頁

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